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図書室につくと、当番の私はカウンターへと腰を下ろした。
「ねぇねぇ。昨日の夜さ、彼氏とデートしてね、カラオケ行ってきたンだ♪」
私には、5歳差の彼氏がいた。その時は、彼が私の全てだった。
「美久いいなぁ。彼氏が年上なら、夜でも遊べるもんね。」
そう言ったのは、美里。私と美里には、それぞれ彼氏がいた。どちらも相当のバカップルだったけど。
「でも、夜に2人だと親が心配するンじゃない?」
これは、祐美子。彼女は、どちらかと言えば真面目な娘だから、少し抵抗があったようだ。だからと言って、私や美里が不良な訳ではないけれど。
「大丈夫だよ☆親は、いないしね」
「美久ンとこは、親がいない事あるもんね。」
そんな話をしていた時、ふと入り口のドアを見ると見知った後輩が3人連れで入って来る所だった。
「あっ、優樹(ユウキ)じゃん☆」
私は、思わず後輩に声を掛けた。
「美久じゃん♪久しぶり。てか、同じガッコだったンだぁ☆」
優樹は、弟の元クラスメートでもある。なんで呼び捨てかは、私も不思議だ。
「美久、誰ダレ?なんで呼び捨てなの?」
美里は、早くも興味津々といった様子で私に訊いてきた。
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