旅の支度

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「ん?ロゼ、二つと言ったはずだが……。」 ゼルはロゼが寝袋を一つしか買っていない事に直ぐ様気付いた。 「予算足りなくて…、でもいいよね?二人で入って寝ればいいだけだしさ♪」 「ば、馬鹿を言うな!!俺は毛布に包まって寝るからいい!!」 ゼルの顔は真っ赤になっていた。 「ねぇ、レックウザってどこに居るの?」 「以前読んだ書物には、天空の遺蹟と言う場所に住んでいるらしい。」 「天空の遺蹟?うーん、聞いた事ないわね…。」 ロゼは頬に触り、首を傾げた。 「情報屋へ行くか。」 「情報屋?」 「あぁ、ここから北に30キロ程行ったところに町があって、そこに情報屋がある。」 「30キロかぁ…。」 「ロゼ、日暮れまでにはそこに行くぞ。」 「え!?うん…。(30キロなんて歩けないよ…。)」 それでも二匹は次を目指して歩きだした。
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