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ここは普通の世界とは違うポケモンだけの世界。
言うならば、パラレルワールドだ。
そして文明の進歩は普通の世界とそれ程変わらない。
そんなある日、一匹の雄のフローゼルは図書館で古い本を読んでいた。
｢惑星直列が起こる時、宇宙の使者が舞い降り、全てはリセットされる………。｣
彼の名前はゼル、この物語の主人公だ。
｢俺もどうかしてるな、こんな本を読むなんて……。｣
ゼルは妙なほほ笑みを浮かべる。
よく見ると、彼の読んでいる本は古代文字だろうか、よく解らない文字で書かれている。
｢さて、帰るか…。｣
彼が立ち上がった瞬間、彼の携帯電話の呼び出し音が館内に鳴り響く。
本を読んでいた他のポケモン達は一斉にゼルの方を見た。
｢誰だ、タイミングが悪い。｣
ゼルは一度携帯を開き、着信を無視して電源を落とした。
すると、誰かが近寄って来た。
｢ゼルさん、困りますよ…。｣
ゼルに近寄って来たのは館長のフーディンだった。
｢済まないな、今日に限って電源を落とすのを忘れていた。｣
ゼルは携帯を鞄に入れる。
｢次からは気を付けて下さいね。｣
｢あぁ。フーディン、今日はこの本を借りて行くぞ。｣
彼が借りようとしているのは先程読んでいた本だった。
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