始まりの朝

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戸を乱暴に叩く音でようやく重いまぶたを開ける。 まぶたを擦りながら、いまだになり続けている目覚まし時計を手に取り、電源を切る。 静かになったそれは、カチ、コチと静かにリズミカルに動いている。 「朝ご飯!早く食べに来なさい!」 扉の前の母さんが早口に言って階段を駆け降りる。 俺はあくびをひとつして、カーテンを開ける。眩しい朝日がまぶたに焼き付く。 「今日も暑くなりそうだな」
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