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「宇宙(そら)へ行くのか」
ヒューイは出発の準備を終えた同僚へ問いかけた。
「ああ、サイド6にあるコロニーだ」
スペースコロニーの集合群をサイド1、サイド2などと呼ぶ。
ジェラルドが異動となったサイド6は一年戦争開戦間もない0079年1月に地球連邦にもジオン公国にも荷担しない中立を宣言した。サイド6のコロニー群自体が独立しても自治体や住民の生活が何とか維持できるレベルにあったからだ。
しかし、一年戦争終盤にサイド6内にあるリボーコロニーにて連邦軍が極秘に基地を設置し、特殊なモビルスーツを開発。それがジオン側にわかり、ゴタゴタしたこともあった。
「ジェラルド…すまない…」
ヒューイは思い詰めたような表情でジェラルドに謝った。
「何のことだヒューイ。お前に謝られる筋合いはないぞ」
「いや、話は聞いたんだ。30バンチ事件のことを上層部に問い詰めたそうじゃないか。本来なら俺が取るべき行動を…」
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