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よくあるネット上のゴシップ記事など相手にしないジェラルドであったが、『30バンチ事件はティターンズによる大量虐殺』という見出しを以前見たとき、馬鹿らしいと思うより、まさかと思ってしまったのは、連邦政府の不透明な釈明のせいだった。
しかし今はヒューイからの確信的な情報を元に、もう一度記事の内容を確認したかった。
馬鹿らしいと思える内容であって欲しい…
「…馬鹿な…」
ジェラルドの背筋は凍った。
ネット上には「30バンチ事件」の一文字も見当たらない。
「消されている…何もかも…」
情報操作。
連邦政府の圧力は表現の自由を奪ったのか。
「30バンチ事件」に関する記事を圧力で全て抹消させたのだろう。
「これでは連邦政府が自首しているようなものだ…いや、これは連邦政府じゃない…ティターンズだ」
ティターンズ。
宇宙世紀0079年。一年戦争は地球連邦軍の勝利でその幕を閉じる。
しかし実際には連邦軍に反目するジオン軍残党勢力が数多く残っていたのだ。
特に平和ボケしていた連邦軍を恐怖に落としいれたのは0083年に起きた「デラーズ紛争」であった。
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