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それは中学3年の京都への修学旅行のことだった。
班決めであまり好きではない頭の悪い女の子と、希望留年している年上の女の子ミツキ(この子とは仲が良くてよく遊んでいた)班に入れられてしまった僕は正直少し残念に思っていた。
とはいえわりと仲のよい人を集めた班のメンバーだったので、二日目の自由班行動の計画を立てながらわくわくしていた。
僕は面白い彫り物のある寺が見たくてそこを希望し、ツアーに入れてもらって喜んでいた。
いざ旅行の日になり、みんなで電車の中でバカ騒ぎして盛り上がった。寝てるやつにイタズラしたり王様ゲームをしたり普通に始まった旅行。
到着して一日目は奈良観光。ハシャギ、疲れた僕はホテルについてからお茶で一服しようとポットに水を入れてお湯をわかしはじめた。
同じ部屋にはミツキ。向かいの部屋には虎未、ユウ、はるかという友達の組み合わせだった。
何故か部屋に入るなり裸になるミツキ。ちょっといくらなんでもくつろぎすぎだぞと思ったがそうじゃないと落ち着かないというので黙っていてあげることにした。
ポットに入れたお湯はまだかなー。早くわかないかなー。
ミツキを直視するのが少し怖くなった僕はポットを凝視するしかなかった。
しかし・・・
ユウ「やっほー。遊びに来・・・って!!えてんさん何してるのぉぉぉ!」
修学旅行の定番中の定番。友達の部屋訪問。
向かいの部屋のユウと虎未が会いに来てしまった。
虎未「ちょっと~うちのユウに変なもの見せないでくれるぅ~」
えてん「違う!僕は何もしてないんだぁぁぁぁ!」
僕たちはまさにラブホでヤッたあとのカップルのような微妙な距離感であったに違いない。
でも本当に僕は何もしてない。
少し機嫌を悪くした僕だったが、ふとつけたテレビでhideの特番をやっていたのですぐに機嫌を取り戻した。
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