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幕末―京都。
浅黄色の羽織を着て、刀を差した男達が歩いている。
「土方さん、私、疲れちゃいましたよ。」
土方と呼ばれたその男は、目元が涼しく、役者のような風貌であった。
「もうじき終わる…我慢しろ。それとも総司、先に帰るか?」
総司という男は剣客とは思えない優しい声をしていて、笑うと八重歯が見えた。
冗談話をしていると、通りの小さな神社の前に人だかりの前に着いた。
「きゃあ!」
女の声が聞こえる。
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