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「そんなに付き合い悪いとそのうち損するよ~。」
男は自分の腰に差してある刀をチラつかせながら言った。
「アンタも女ながらに一応刀持ってるようだけど袋に入ってるし、男三人相手に何もできないって。あきらめて俺らについて来いよ。」
「ちょっと一晩付き合ってくれるだけでいいからさ。」
男達は皆ニヤニヤと笑っている。
はっきり言って気持ち悪い以外の何物でもない。
「......」
スッ
少女は肩を掴んだ男の正面に向き直った。
「おっ、やっとその気に...」
少女が顔を上げ男の目を見上げた。
色白でとても綺麗な顔立ちの少女だった。
歳は17・18ぐらいだろうか。
可愛いというより、美人という表現の方が彼女に合っているように思える。
しかし、その綺麗な顔は無表情で、深い紺のような黒のような瞳にはなんの感情も宿していなかった。
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