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「それは同業者としてか?」 「ああ」 「まあ、いいだろう」 「“ジャッカル”、君は、今までにただ一度でも、仕損じたことはあるか?」  何故、今さら彼がそんなことを訊くのか、俺は不思議に思ったが、彼の人形のような顔は、考えを知られることを拒絶していた。 「……幸か不幸か――相手にとっては不幸だろうが、ないな」  わずか数ミリの差で自滅した奴や、獲物に要らぬ情をかけたせいで自分が標的になった奴らを、俺は何人も知っていた。たとえ、相手が自分の母親であったとしても、顔色一つ変えずにあの世に送ってやらねばならない。それが俺たちの鉄則なのだ。 「俺が殺せないのは、三人だけだ。一人は俺自身、もう一人はまだ生まれていない奴、そしてもう一人はすでに死んでいる奴だ――だが、こんなことを訊いてどうするんだ?」
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