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「ごめん、俺には心に決めたやつがいるから─‥」
そういうと、予想通り涙目になって走り去る女子の姿が目に焼き付く。
幾度となく繰り返される行動。
「上城、お前また女子フッたんだって?しかも今回は校内一の美女を」
「そうだよ」
「でたでた、上城の女ひめくりカレンダー」
「フンッ、ひめくりの何が悪い?俺様の魅力のうちさ」
俺、上城澪(かみしろ みお)は校内一の美貌を持ち、頭脳明晰、容姿淡麗、スポーツ万能。つまりは完璧人間なわけ。
そんな俺に近寄る女は大勢いた。毎日の告白だって嘘じゃない。
でも俺は全ての告白を断り続けている。
ただ1つの約束の為に
ただ一人の女の為に
「しっかし上城が心に決めてる女ってのは一体誰なんだ?」
「この世の誰よりも強く気高く美しい奴」
その名はジュリエット─‥
俺は遥か昔に存在していたロミオの魂を受け継ぐ者。ただ一人愛した彼女は周囲の認めない方だった…
だから俺たちは誓った。
いつか来る、自由に恋愛ができるその時…必ず君を愛する、と─‥
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