7人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
生まれてこなくても良かったのに…。
捨てられても…拾われる事もなかった。
独りで森をさ迷って、辿り着いた先は教会。
そこで私はとある女の人に会った
―名はシェア―
彼女は私の名前を着けてくれた…
“ミシア”
シェアは教会に用があって来ていたらしい。
とんだ偶然がもたらした出会い…。
私はシェアの家で暮らす事になった。
シェアは一人暮らし…家も街はずれで静かに暮らしてる。
私ね、街の人達から嫌われてるの…
そう言うシェアの顔は寂しそうだった…
私は今まで人と接した事がなかったに等しいから一体どうしてあげたら良いのか分からなかった。
咄嗟に出た言葉は… 一緒だよ? だった。気付いたら口が勝手に動いてたんだ。
その言葉を聞いたシェアは微笑み私を優しく包んでこう言ったんだ
“ありがとう”
特に何をしたわけでもないのに…でも、
今までにこんなこと言われた事がなかったから私は嬉しかった。
気付いたら私も笑っていて目からは涙も流れてた。
シェアは何も言わずただ私を優しく包んでくれていた…。
――止まっていた私の時間は今、動き出した――
.
最初のコメントを投稿しよう!