第一話~ナイトとの戦い~

3/6
前へ
/106ページ
次へ
「ぺっ、はぁ」 カイトは自分が情けなくなり、ため息をついた。 「前にも似たような技、食らったっけ」 「ん?お前にメテオ千突気見せたの、今が初めてだぞ」 「いや、ヒューズさんが使ってた」 「ヒューズ?……ああ、レヴィルのことか」 カイトは剣を納め、胡座をかいて座った。 ナイトも剣を納める。 「どうした」 ナイトも胡座をかいて座る。 「聞きたいことがある」 「なんだ」 「昔、葵のこと好きだったのか?ほら、革命戦争のときとか」 ナイトは立ち上がる。 「そんなことか」 カイトも立ち上がる。 「そんなことって……」 ナイトは剣を抜き取り、構えた。 「葵のことなら、今でも大好きさ」 ナイトは微笑して答えた。 「カイト、お前はどうなんだ?」 「なにが」 「葵のこと」 「さあな」 「じゃあ春菜か?いや、冬美か?ロリッ娘好きとか?」 カイトは剣を抜き取り、構えた。 「って、俺のことはいいんだよ」 「いやいや、俺は気になる」 二人の剣がぶつかり合い、鍔迫り合いになる。 「夏希か?秋葉か?秋葉はやめたほうがいいぞ」 「うっせーな」 「あいつは怒るとこえぇぞ。あと『紅』が暴走したらお前、止められないだろ」 確かに。 「まあ、一度『紅』には負けたさ。でも今度は負けない」 「戦ったのか?よく生きてたな」 「戦ったこと知らなかったのか?」 二人は離れ、ナイトは剣を上に向けた。 「我流……」 カイトは突きの構えをする。 「風鈴爆風(ふうりんばくふう)!」 ナイトは剣を振り下ろし、突風が発生する。 カイトは突きの構えをしたまま、素早くナイトのほうへ疾走した。 「ぐふっ」 カイトの攻撃がナイトに命中し、ナイトは血を吐いた。 「やるな」 カイトはナイトから離れる。 ナイトは地面に手を置いた。 「火の魔神イフリートよ。俺に力をかせ」 地面が大きく揺れた。 「この感じ……」 揺れが止まり、二人の目の前に巨大な怪物『イフリート』が現れた。 大きさはカイトの数十倍もあり、二足歩行。体が火で包まれている。 「『悪魔のドーム』以来だな」 「はは、まあな」
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加