アリス

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そのことを話すと父は決まって、 「財宝は誰が守るというのだ」 と云う。 父が云うには、我が家は先祖代々伝わる財宝を守っている家なのだそうだ。 しかし私自身それを確かめたことはないし、父がかたくなに信じているのだからそれでいいと思う。 信じることで生きてるなにかを確認するのだ、きっと。 男の人はくだらない。 くだらないから伝説なんかに夢中になれる。そう思う。
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