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「気をつけ、これで帰りの会を終わります。起立!」
その言葉でみんな一斉に立ち上がる。
「気をつけ、さようなら」
『さようなら!』
挨拶が終わった途端、皆各々の時間を過ごし始める。
すぐに家に帰る者、用事で残る者、遊びに誘ってる者、皆様々だ。
すると俺の後方から司がやってきて声をかけてきた。
「なぁ佑季、今日サッカーやるか?」
「あぁ、いいぜ!どこでや……あー、悪い!今日用事あるからムリなんだ。すまん」
承諾しかけたとこで太一に半ば強制的に結ばれた約束を思い出した俺は司には申し訳ないが誘いを断ることになってしまった。
「そっか、じゃあまた今度な!」
「あぁ、また誘ってくれよ!!」
しかし、俺はこの日、運悪く掃除当番だったので帰るのが遅くなった。
途中で逃げ出そうとしたが先生に捕まったのは言うまでもない。
掃除終了後急いで家に帰って公園のコートに向かったがそこにはすでに太一がいた。
結構待ったのだろう、なかなかに不機嫌そうだった。
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