序章 盗っ人=馬

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月のない朔の晩。 少年は、手慣れた手つきで錠前を外した。 「へっ、ちょろいもんだぜ」 難無く蔵に侵入した少年は、ニヤリと笑みを浮かべて目的の千両箱へと近付いた。 その箱にも、蔵の扉同様錠前が掛かっている。 少年はものともせず、錠前を外して蓋を開いた。そしてー 「な、何だこれは!?」
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