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事情聴取を終えた二人は、再び現場である書斎へ戻った。
才「それにしても……芝遼さんが亡くなるなんて………ファンだったのに………」
岡野「君はこんな渋い人の小説を読むんだねえ……」
才「渋いなんて!失礼な!……あれ?この本、一冊だけ無造作に置いてあるんですね。」
多くの小説が本棚、もしくは机上に整頓して並べられているにも関わらず、一冊だけが死体の前に置いてあった。
その小説を手に取る才。
才「これは……名作『燃えよ刃』!……主人公のあの副長さん、男らしくてカッコイイんですよねっ!」
才から小説を奪う岡野。
岡野「これなら私も読んだことがありますよ。新鮮な魚を探して障害となる敵をバッタバッタと倒して行く新鮮組。まさしく男のロマン………」
岡野は本のある異変を見つけた。
「ん……?これは何でしょう?本の端が折ってありますよ?232ページだ。」
232ページ、池田屋市場での戦いが終わったシーンが書かれている。
岡野「文章の一部に鉛筆で線がひかれていますね。」
しばらく考えこむ岡野。
岡野「こっ………これは!!!」
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