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柴田「死亡推定時刻は今日の午前1時、朝の6時に出版社の担当が原稿を取りに来た際、夫人と共に書斎へ、ドアをノックしても返事が無いのを不思議に思いドア破って中へ入り、被害者を発見した。言わば密室状態。使用された毒はコーヒーに入れられた南米産の猛毒『ウラリ』……」
声「ふーん…他殺と自殺、どちらも考えられる訳か……」
岡野と柴田が突然の声の方へ向くと、そこには一人の女子高校生が死体を眺めながら立っていた。
柴田「あ、こら、勝手に入ってはいかん!」
岡野「そうだよ、ここは子供の来る所じゃ……」
少女は二人の方へ向き直ると、おもむろにポケットから黒革の手帳を取り出し二人に見せた。
柴田「青葉台学園…?ここって泪ちゃんと同じ……」
岡野「ほぅ君は雷君と同じ学校か。」
少女は「おっと」と言うと手帳を一枚めくった。
少女「警視正、銭形才。以後お見知りおきを。」
柴田「まっ…まさか…」
岡野「きみきみ、これ『ケータイ刑事』の映画で買ったやつでしょう?私だって同じ物を持っているんですよ。公文書偽造でお見知りおきをお仕置きに変えてしまいましょう。」
岡野は手錠を取り出すと、少女の手首にはめた。
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