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恵太の姿が見えなくなった時、異変は起きた。
「…霧?」
突然周囲に霧が立ち込め始めた。
それは次第に優達を覆い尽し視界を奪った。
「おい…何なんだよこれ……」
「突然霧が発生するなんて…」
潤の震える声と冬哉の驚きを隠せない声を何処か遠くに聞いていた優に、恵太の姿が頭をよぎった。
次の瞬間優は弾かれた様に立ち上がり、走り出す。
「優!?」
「どうした!!?」
後ろで潤と冬哉の驚いた声が聞こえる。
しかし優には構っていられる余裕など無かった。
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