新しい学年

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「…?」 あたしが振り返ると、上田先生が教室の中から手招きをしていた。 教室の外では、カナが嫌味な笑いを浮かべている。 だから…そんなんじゃ無いって。 「何ですか?」 あたしは平静を装って、聞いた。 上田先生がニコッと笑う。 「俺が担任でびっくりした?」 「えぇ、そりゃまぁ…」 「だろうな♪」 …? 話の内容が読めない。 上田先生は何が言いたいのだろう? 「きっと驚くだろうなって思って、言いたいの我慢してたんだ♪」 そう言って笑った。 なんだ…可愛いとこあんじゃん。 なんて不覚にも思ったあたしは、つられて笑ってしまった。  
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