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始業式が終わると、荷物を持って新しい教室に向かった。
「担任が上田で良かったね!アユミ!」
カナが隣りからつついてきた。
「え?あ、うん」
あたしは新しいクラスに対する不安感から、もうそれどころでは無い。
「上田先生若いし、アユミの事好きみたいだしっ♪」
「ん……えぇっ?!」
あたしはカナの言葉に、思わずすっとんきょな声を上げてしまった。
「カッカナ?!何言ってんの?」
「え‐?あたしにはそう見えるよ♪上田絶対アユミの事狙ってるって!」
「んな訳無いじゃん!あ、相手先生だよ?あたしなんか気にも止めて無いって!」
「あ、教室ここだ♪」
カナはあたしを無視して、教室へと入って行った。
都合の悪い時は、すぐこれなんだから…。
「待ってよ、カナ‐」
あたしも後を追った。
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