ｱﾀｼとキミ。

新しい学年

結局先生が来るまでの間に、女子にはいくつかのグループが出来た。

「よ‐し、皆席に着いてくれ！」

ようやくやって来た上田先生は、張り切っているみたい。
ニコニコと笑っている。

「今日から皆の担任になる上田です。まだ未熟者だけど、皆と一緒に進路の実現に向けて頑張って行きます」

【進路】

上田先生の口から出ると、いよいよって感じがしてきた。
まだ何も決まっていないあたしは、２年生のうちには決めなくてはいけない。
決まるのだろうか？

「よし、挨拶も終わったし今日はこれで解散だな！」

上田先生がそう言うと、皆口々に先生に挨拶しながら帰って行った。

「アユミ！じゃまた明日ね♪」

マイは照れ臭そうに手を振った。
あたしもバイバイと手を振り、教室を後にしようとしたその時…

「川瀬っ！」

上田先生があたしを呼び止めた。