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なーんてことはなく……
当然ながら
其処には誰も居やしなかった。
だからといって、
別に珍しいことじゃない。
だから
寂しいとも感じない。
要するに
いつものことなのだ。
『あの人』がいないのは。
テーブルにある四つのうちの一番手前、
ドア側の椅子を引き出す。
テーブルの上には、
作り置きの料理と一枚のメモ。
あたしは、
手を伸ばしメモを取った。
けれど、
それを読むことはせず、
そのままぐちゃぐちゃに丸める。
『はい!あっという間に、紙団子の出来上がり!』
とか、騒いでいたのは
最初の一回目だけ。
今はもう
見るだけで嫌気がする。
毎回同じ文章なら、
もう書かなきゃいいのに。
ホント、
資源がもったいない。
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