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「勿論忘れてませんよ。あれも竜崎さんがやったものです。あの遺書も竜崎さんが書いたんだ。」「馬鹿な…」「あの遺書、不自然なんですよ。殺人衝動にかられるってあう理由も不自然ですけど、何より不自然なのはどうやって殺したのか書いてありません。普通、告白するなら全て告白するはずです。あんな中途半端な遺書見たことありません。それに、踏み台にした椅子が普通にたってましたね。首を吊った後、苦しくなりますよね。覚悟を決めていても、足なんかは多少ばたつくものです。なのに、椅子は倒れてませんでした。」「神崎君。そこまでいうなら証拠があるんだろうな?」「何いってるんですか。竜崎さんが持っているじゃないですか。」「なんだと?」「覚えてますよね竜崎さん。あの時風呂に入ってましたよね。俺と麗奈が死体を見つけた後です。」「それがなんだ。」「竜崎さんを犯人とするなら、風呂に入った理由は一つしか考えられません。返り血ですね?」「…!」「熊谷さんを殺したのは想定外だった。焦ってた竜崎さんは返り血を浴びない工夫をする余裕がなかった。だから風呂に入った。俺は談話室にみんなを集めた時、違和感を感じてたんです。その理由がわかりましたよ。」
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