プロローグ

3/3
87人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
少女は腕を見やるが、どうやらあまり無事ではないらしい。 「μβδραα…(もうダメだね…)」 そう呟く少女は、ハッとして自らの頬をピシャリと叩いた。 「αηκλοω!(弱気になるな!」 そう少女は自らに言い聞かせるが、その声は夜の深い闇の中ではあまりにも儚げで、非力だった。 やがて、少女は自らの膝を抱えるようにうずくまり、そのまま動かなくなってしまった。 そして少女はゆっくりと呟く。 θηζεδ…(助けてよ…) αβγδ…(誰か…) 夜はさらに更けてゆく
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!