72人が本棚に入れています
本棚に追加
約束をした。
風邪もひかない。
怪我もしない。
...と。
でも...
これは流石に...
優しい約束。
「39.5℃か...。これは流石に...」
ヤバいだろ??
いや,マジでヤバいって;;
こんな熱出しだの何年ぶりだろう...??
ふと,昨日した三橋との会話を想い出す。
試合っとはいったけど,約束して次の日に風邪ひくとか...
情けねぇ;;
今日,学校に阿部君が来なかった。
風邪...
ひいたんだって。
昨日はあんな約束したけれど,
無茶して来るんだったら,ゆっくり休んでほしい。
と,思う...。
でも...
心配だな...
「タカ------。お客さん。」
遠くで母親の声がする。
客??
誰だ??
すると遠慮がちにドアがノックされる。
「...あ...べ......君??」
扉の向こうから聞こえてきたのは,今日1日中心配していた張本人。
あれ...
今 何時だ...??
時計を見ればもう夜遅く。
三橋は心配して,わざわざ来てくれたのだろうか...??
考える前に,まずは扉の向こうで突っ立っている三橋を部屋に入れてやらねーと...
「入って来ていいよ。」
カチャリ...
と,扉が開いた。
入って来たのはやっぱり...
「こんな遅くにどうした......三橋。」
三橋だった。
要件は分かっているが,ヤッパリ三橋の口から聞きたい。
「阿部君が...心配だったから...」
「有難う。もう大丈夫だよ。」
ベットから起き上がり,三橋を手招きする。
「座れよ。」
三橋はちょこんとベットの近くに座った。
「いきなり風邪ひいて,悪かったな。」
俺が謝ると三橋は驚いた顔を一瞬見せた。
「ううん。でも...無茶して...学校...来る...よりかは,家でゆっくり休んで...ほしい...です。」
三橋はそう言い,下を向いた。
「三橋...」
俺は三橋の手を取った。
最初のコメントを投稿しよう!