日に当たらない毎日でもね

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夜明けの空を見ながら絶望に打ちひしがれて、上がってくる太陽が何だか気になって、泣きながらも見入ってしまった。別れを知った15歳。このままでは行けないと常に学校では笑顔を絶やさない。その日、物静かな女子から告白された。『なんか、放課後…煙草吸いながら泣いてましたよね?ワタシ、タバコは吸えないけど、泣く気持ちは痛く解ったから。こんなオタク女で良ければ彼女にして下さい』…僕は黙って頷いた。悪さしてた自分に無かった純粋さ。俺は、これにかけてみたくなった。『ホンマに着いてくる気ぃあんの?』。彼女は口を真一文字にして言った。『好きになった人を追いかけたいから。』生まれて初めて『愛しさ』を感じた気がした。涙目ながらも、強い目をした彼女の気持ちに答えたくなった。『俺、ロクな男やないで?』それを聴いた彼女は小さな背たけで僕に抱きしめながら言った。『悪いとか、良いじゃないから。単にアンタが好きだから』。15歳、俺はこの女だけは守りたくなった。『明日からお前を守る様に頑張るから。弱っちぃけど、一緒に居てくれるか?』彼女は何も言わず僕を抱きしめた。失ってはいけないモノ。それがこの感情なんだと、強く感じた。俺は今日から変わるんだ!体中に電気が走った。俺は『コイツ』の為に生きてやる!小さい体に大きな愛を感じた。この気持ちを抱きながら、これから生きてやる!始めて『生きる意味の大事さ』を覚えた気がした。
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