1・始まり、それはある日突然に

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 「何も知らないで『封魔の書』を持つなんて……。まぁ、いいわ。足手まといになるからそこ動かないで!」  女性がゆっくりと取り出した本、それを見て俺は驚愕した。 本のことを尋ねようとするが、女性の雰囲気に圧倒され言葉が出ない。  「小娘、お主も『封魔の書』の所有者か?まぁよい、ついでに始末してやろう」  ソウルレイスは女性の手を振りほどくと不適な笑みを浮かべた。  「面白いわね。いくわよ!『香鳥 沙耶』(かとり さや)の名において、契約の元『フェニックス』よ!我に力を!魔装甲!」  沙耶と名乗る女性が本を開き、呪文のような言葉を唱えると本が光り輝き、そして火の鳥…フェニックスの姿となった。 フェニックスは次の瞬間沙耶を包み込み、鎧となった。 フェニックスを見た瞬間、ソウルレイスの笑みが凍りついた。  「ま……まさか…、そんな……。お主のような小娘が何故ソロモン72柱と……!?」  「これから封印されるあなたが知る必要はない!『パズス』よ!汝の力を我に!」
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