【猫田ハサミ事件】

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僕は横着だ。 これは否めない。この事件が勃発してから。 ちょうど文化祭の準備をした日にその事件は起きた。 僕と山咲くんと輪田くんは夏休み中の準備をサボった。 猫田は真面目に参加したようだった。 目の前に猫田作のピタゴラ装置が並んでいる。 僕らはクオリティーの低さに失望した。 ウルトラマンが特撮のセットを壊すかのように僕らは猫田の装置を破壊した。 猫田は輪田くんと同じサッカー部のはずなのになぜ夏休みの準備に参加できたのか不思議だった。 それは部活をサボっていたからだが、とにかく猫田は僕らの残虐な行為の前にただ立ち尽くすだけだった。
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