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母「竜哉ーーー。」
母さんの声だ。
竜「なーに、母さん。」
母「ちょっと下来なさい。」
竜「はいはい。」
〝めんどくさいな〟
階段を降りた俺に母が呆れた感じで話し出す。
母「自宅研修の間ずっとボーっとしてる気なの。」
竜「別にどう過ごそうか勝手でしょ。」
母は思う。
〝この子は本当に世話がかからないから、沖縄のおばあちゃんの家に行かせようと思ったけど、行くかしら〟
母「暇なら沖縄のおばあちゃんの家に行ってみなさい。」
沖縄―――
〝そういえばもう何年も行ってなかったっけか〟
竜「いいけど、俺金ないよ?」
母「もちろん私が出してあげるわよ。あなたは他の子と違って全然金かからなかったからね。」
そう言うと母は沖縄行きのチケットと、5万円を渡してきた。
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