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父の頭を灰皿で潰す
何度も殴った。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度もナンドモナンドモ…。
父の後頭部の肉はぐちゃぐちゃになり、小さな肉片が飛び散っていた。
小さな小さな、まるで虫のような息が聞こえた。
「まだ死なないのかグズが…」
今まで見せたこともないように微笑んだ。
血まみれの美しい少女の極上の微笑み―…‥。
シャワーを浴び、血を洗い落として服を着替えた。
庭に出て、縦2メートル、横1メートル、深さ80センチの穴を二時間かけて掘り上げた。
庭には家を囲うように高い塀があり、外からは見えなかった。
「…葉…月……っ…」
虫のような息をする父を引きずり、窓から外へ連れ出す。
掘った穴に放り込み、うめき続ける父をよそに、足から土を掛けてゆっくり丁寧に埋めた。
そして残るは顔だけとなった。
女神のような笑みを溢し、父の口に園芸用の通を突っ込んだ。
そして脅え、目を開かせる父の上に土を放る…。
踏んでは土を掛け、踏んでは土を掛け…。
終えた後には、ただ花を支える支柱がぽつりとあるだけであった。
耳を近付けるとまだ息をする音がしている。
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