猫と猫

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パチパチと拍手が周りから起こった。しかし、逆に妬む女性もいなくは無いみたいだ。 人の通らない廊下 多分 あそこが部屋だろう。 黒「いい加減にしろ」 リン「怒りました?」 黒「俺は男だ」 リン「知ってますよ」 ガチャリとリンが部屋の扉を開けると、黒に笑いかける。黒は頷き部屋に入る リン「言ったでしょう?貴方に惚れたって」 黒「嘘つけ」 リン「じゃあ、嘘です」 リンが煙草に火を付けた。 黒が煙草を取った。 黒「話は?」 リン「抱いていいですか?」 黒「殺すぞ?」 リン「嫌なんですか?我が儘な猫ですね。益々気に入りました」 黒「無いなら帰る」 リンを押し退け 扉に手を掛けようとすると 腕を捕まれた。 リン「通り魔」 黒「貴様ではないのは…分かる」 リン「勿論、違いますよ」 黒「離せ」 リン「貴方は美しい。貴方も殺したくは有りません。」 黒「“貴方も”?」 リン「口が滑りました」 黒「俺の連れは?」 リン「気付くの遅くないですか?…最愛の女性…喰らった人だ。アレ位死んでも大丈夫です」 黒「貴様の血は不味そうで食いたく無い。退け」 リン「バンパイア同士仲良くしましょう?だって、人って弱くて寿命も短い。ただの食料じゃないですか」 黒を壁に叩きつける リン「言ったでしょう?惚れたって。あの時から、僕の心には、貴方しかいない」  
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