猫と猫

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カノンの目つきが変わる。ギラギラした目 重い空気 刺さる様な殺気。 月が、ぼんやり照らす。 大柄な男の表情が変わる。 「止めろお前…!しかも、今日は満月かよ。うわぁああぁあ!!!!」 大柄な男の姿が変わる。口には獣の様な牙。更に巨大化すし厚い毛に覆われていく体。まるで、狼男だ。 カノン「不細工もこう見れば、美味しそうなのに…」 最悪の愛称らしい。 ミケが屋根の上でボンヤリうつ伏せになりながら見ていた。 ミケ「二人って俺と同族!???」 ミャ~~…… ミケ「ん?あ、ミケ!危ねーぞ?」 ブンブン手を振るミケ ミケ「特に後ろ」 きゃああぁあ!!!!! * 黒「貴様っ離せ!アイツラが!」 リン「助けに行きたいですか?ミケさん、よく似てますね。昔の彼女と」 押し倒されている黒。目はリンを睨んでいる。 黒「あいつらは強い。助けはいらん。たた加減を知らない」 リン「僕の血を分けた同族達も強いですよ。今日は満月ですから」 硝子細工でも触るように、リンが黒の肌に触れる。 黒「カノンを止めろ!アイツは雑食でタチが悪い!」 リン「僕は貴方が手には入れば、他はどうなろうと構いません。 人は永遠の美しさと命に目が無くてね。…仲間を増やすのに時間は掛りませんでしたよ。」 黒「何年だ?」 リン「何がです?」 黒「何年血を与えた?」 リン「一回あげれば十分です」 黒「リンは50年…俺の血を吸っている。」  
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