3:数センチ

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彼女は2階、3階と上がっていった。 『もしかして、屋上に行くのか?』 僕の予感は的中し、彼女は4階の屋上へ向かっていたのだ。 彼女が先に屋上へ出て、僕は気持ちを落ち着かせて屋上に出た。 「………あ、あれ?あの子は??」 そこに彼女の姿は無かった。 しばらく僕は驚きのあまり立ち往生していた。 『僕は幻でも見てたのかな……。』 そう思いながら、帰ろうとしてドアノブに手をかけた。 すると、 「ガチャ!!」 先に扉が開いた。その先に立っていたのは……… 「………華奈さん?」 僕は彼女の名前を口に出していた。 しかし、彼女の一言にすぐに華奈さんでないと分かった。 「私を忘れたんかぁ?りゅう君。」
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