何度目かの春
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何度目かの春
「春」 後ろから俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。 「何や、信也」 「春、春になったなぁ」 「わかりづらいんじゃ」 屋上から信也と桜を眺めた。 遠くに生駒の山が見える大阪の街。 極々普通の中学生。 何も悪さをしている訳じゃない。 何もいい事をしている訳じゃない。 ただ、自分らしく生きようと決めた。 そんな何度目かの春。
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