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闇に包まれた空の中で
唯一光り輝いていた月が
妙にぼんやりと
部屋を照らし始めた
☆
そんな時
一匹の蝉の鳴き声が
辺りに虚しく響いたんだ
☆
あぁ
また殺られたのか
頭の中で
ふっ…と思う
☆
そんな小さな事なんて
相づちさえ
うたれてしまえば
呆気なく会話は止まる
☆
だけど
考えてみて欲しい
そっと目を瞑って
☆
結局
生き物なんて
犠牲がなければ
毎日を生きる事なんて
出来ないんだよ
☆
それが自分に
直接関わらない事だとしても
確実に毎日
何かを失って生きている
それが何かも気付かずに
☆
だから
そっ…と
周りを見渡して欲しい
きっと
何かが見えてくるはずだから
★END★
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