終わりがない始まり

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「…………やっ…やあ…久しぶり………」 俺は目の前の女の子に少し緊張を感じていた…。 (何で真菜がいるんだよ…) 真菜(マナ)俺と同級生でありそして、初恋の女である。 真菜が小さな口を開いた。 「あのね、アタシ…奏輝のこと好きなんだ!」 (ハァ?) 俺は意味が分からなかった… アイツと知り合ったのはちょうど小3の時であった。 恋をしたのは…小4の時であったろうか…。 多分きっかけは、今では少しめずらしい黄色とオレンジの市内電車で、一緒に下校していたからであろう。 それから俺は何も言えないまま中学校に入った…。 俺はやけに過保護に育てられていたせいか、やけに太っていた。 多分、水泳を辞めたからだろうと思っていた。 中学校に入って俺は何に言われたかは知らないが、というか母親に言われて部活を始めた。 始めは親父のしていたテニスをしようかと思っていたが、結局身長が高かったので母親のしていたバレーをすることした。 今でも高校に入った俺はバレーを続けている。 ……ん…バレー?……っ… 目が覚めたのだ。 実にツイてない… 高校の部活は中学校ほど甘くはない。 俺は高校のバレーで、始業式の頃の体重から約10kgほど痩せてしまった… ま~それは高校に入るための受験によるストレスで太っていたかもしれない。 だが、なんと言っても練習のせいだろう。 ましてや今日のような土日の午前の練習に遅れたら… 考えるのはやめておこう。 「くそっ…何で起こしてくれないんだよ…」誰かのせいにしたかったができなかった。 俺は一人で自分に怒りながら着替えた。 「行ってきまーす…」俺はドアを開けながら外に向かって言い放った。 急いで入れた部活で使うズボンと練習着を、青い手提げの袋の中にある事を確かめドアの鍵を閉めた。 俺は階段を準備運動をこなすかのように降りて行った。 俺は中学の頃からの愛車(自転車)が置いてある倉庫に着いた。 車がまさしく三台は入るくらい広い倉庫である。 愛車を取り出した俺は、急いで倉庫を閉めて愛車を走らせた。 俺は思い出していた真菜の事を… アイツとは高校が違うということもあって、中学校の卒業式の時に俺の心をハッキリさせたくて告白に踏み切ったのだ。 結果は分っていた。 アイツには彼氏がいたのだ。 負けたくなかった。 彼氏は同い年の従兄弟であったからなのだろうか…
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