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昔話をしましょう。
一人の天使がいました。
天使は
この世に生まれた事、
神様の子供になれた事、
そう、
生を授かった事に
感謝をしていました。
神様も、
生を授かった
奇跡に感謝し、
これらを
日々、
忘れず過ごすように
言い聞かせていました。
でも、
神様は天使に
怒りを感じるように
なりました。
天使にとっては、
日々、この奇跡にも、
諭してくれた神様にも
感謝し、
過ごしているのに…
そして、
その日はきたのです。
天使は、
とうとう翼を奪われ、
地上へ堕ちる事と
なりました。
翼はこの背から
引きちぎられ…
傷む背に、
傷む胸に…
全てを抱きしめ、
思いました。
――嗚呼、私は…
私は何になる?
愛した者に、
傷む言葉を
投げ掛けかれ、
身体にも傷をつけられ…
天使には、戻れない。
戻る事も、
やり直す言もできない。
涙は
枯れる事なく伝います。
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