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僕の産まれたこの世は、2本の足で歩く人間っていう生き物が支配してる。
ボクはそんな人間の作った町の、薄暗い闇の中で生まれた。
今みたいに高い建物は無くて、土で出来た壁や木で出来たボロボロの建物ばかり
そして、とても暗くてジメジメしてとても気持ちの悪い所だった。
でも、僕には母さんとたくさんの兄弟がいたから、気になんてしなかった。
…でもね。
ある日、ボクだけみんなとはぐれちゃった。
水がお空から降ってきて、ピカッて光ったかと思ったらドーンって大きな音のする嫌な日だった。
僕は大きな声を出して、必死でみんなを捜したよ?
でも、見つからなくて…
寒くて腹ぺこで怖くて、泣いてたんだ。
そしたら、人間の女っていうのがボクを拾ってくれた。
独特の匂いをまとって綺麗なベベ(着物)を着た女。
ドロドロの僕を気にすることなく抱きかかえてくれたんだ。
ボクが連れて行かれたところにも似たような人間がたくさん居た。
みんなボクをかわいがってくれて、とても心地よかった。
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