契約

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「悪魔との契約か…くだらないな」 直也がそう愚痴っていると、 「くだらなくないよ!」 「…零那か」 直也につっかかってきたのは、直也のクラスメートで幼なじみの西山零那。 首あたりまで伸びた茶色い髪で、笑っていると可愛いが怒ると鬼。 つくづく女性とは恐ろしい。 「どう思おうが俺の勝手だろ」 「駄目」 「いや、駄目って言われてもな…」 直也が一番苦手とする相手、もとい抵抗できない相手。 理由と言える理由はないのだが、なぜか抵抗できないのだ。 「とにかく、早く悪魔と契約してよ!!直也がどんな悪魔と契約するのかが気になるから」 「いや、気にしないでくれ」 そう言っても、簡単には引き下がってくれない。 まあ、当たり前と言えば当たり前だ。 「気にするの!!」 「いや、だから俺は……」 この討論は、チャイムが鳴るまで続いていた。 内容は、上の会話のループと言ったところ。
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