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零那との激戦の末、チャイムにより決着つかず。
勝負は次の休憩時間に持ち越された。
(契約か…)
直也は授業中に、契約についてうっすら考えていた。
授業などそっちのけだ。
(本当に俺に出来るのか?どうなんだよ親父……)
直也の父親は、悪魔との契約失敗により命を落とした。
正確にはそういう話をされただけ。
どんな風に死んだかなどまでは聞いていない。
それゆえに、怖かった。
「神童!!」
教室に、教師の声が響く。
この声で、直也は現実に帰ってきた。
「……はい?」
「ここを読め」
「……ここって何処の事ですか?」
聞いていないのでわかるはずがない。
隣の人に聞くにもなんだか格好悪いので、あえて反抗してみた。
「ちゃんと人の話は聞け!!」
「はーい」
直也は教師に対し、舐めきった態度をとっている。
これはいつもの事だ。
「神童、いい加減にしないと――」
「先生の方こそ、いい加減諦めて授業を続けたらどうですか?」
教師は仕方なく、授業を続ける事にした。
直也の成績は間違いなく落ちただろう。
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