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分厚い雲の狭間に垣間見ぇる、朝焼けの太陽。
身体にまとわりつく湿った空気。
いつもより黒く染まったァスファルト。
…雨が止んだんだ。
このオレンジの光が好き。
雨独特のこの匂いが好き。
朝特有の澄んだ空気が好き。
五体で感じる心地よさ。
こんなに満たされるなんて。
…なんて美しい光景
だけど私はすぐに気付いたんだ。
美しいモノがあれば醜いモノもあるのだと。
これだけ美しい光景があるのなら。
どこかに、これほどと言える位、醜いモノも確かに存在するのだと。
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