つかの間の朝

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
分厚い雲の狭間に垣間見ぇる、朝焼けの太陽。 身体にまとわりつく湿った空気。 いつもより黒く染まったァスファルト。 …雨が止んだんだ。 このオレンジの光が好き。 雨独特のこの匂いが好き。 朝特有の澄んだ空気が好き。 五体で感じる心地よさ。 こんなに満たされるなんて。 …なんて美しい光景 だけど私はすぐに気付いたんだ。 美しいモノがあれば醜いモノもあるのだと。 これだけ美しい光景があるのなら。 どこかに、これほどと言える位、醜いモノも確かに存在するのだと。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!