第一章 ピンクの町

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アイとの出会いは ぬるま湯に浸かっていた俺の人生を大きく変えてくれた……。 彼女の話を聞いても、俺は決して彼女を見下して見ることはなかった。 彼女の言葉は純粋で、素直に信用できた……。 俺は彼女とすっかり意気投合して、盛り上がった。 彼女と出逢ったことで、時間はあっという間に過ぎていった……。 しばらくして俺が時計を見ると、いつの間にか23時を回っていた。 終電で帰るならそろそろ店を出ないといけない時間だった。 時計を気にしていた俺に彼女が気づいた。 「……時間大丈夫ですか?もしよかったら私の家に来てもう少し飲みませんか。私の家すぐそこのマンションなんです……」 思いも寄らない展開に俺の心臓はバクバクだった……。 女からこんなことを言われたのは勿論初めてだった……。 相手が娼婦だと分かっていても、俺は嬉しかった……。 しかし、不安もあった……。 もし彼女の部屋に行って男がいたら……。 娼婦の男はヤクザかチンピラと相場が決まっている。 金を取られるか殴られるか、危険な匂いも感じた。 しかし、彼女の眼は俺を騙そうとしているようには見えなかった……。 俺は人の目を読み取ることには自信を持っていた。 楽しいことに危険はつき物だ。 この瞬間、俺は退屈な日常生活を打破できるような感じがした。 考えた末、俺は彼女の話に乗った。 もっと彼女と一緒に過ごしたい……。 俺は心からそう思った……。 時間を忘れ、俺は彼女と店を出た。 【続く】
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