1559人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハァハァ…なんとか逃げれたな…」
俺はヤンキーから逃げることに成功した
「今日はさんざんだな…いいことなんてなんもなかったな…」
雨はまだ降っていた
傘はゲーセンに忘れてきたし…
もうずぶ濡れだ
俺はトボトボ歩いていた
情けない
俺なんて生きてる価値あんのかな?
いや、それは考えすぎだよな…
しばらく歩いていたらランドセルを背負った小さな女の子が道路へ飛び出していった
その子は濡れた道路の真ん中で滑って、しりもちをついてしまった
「キャッ!」
痛そうにしているが立ち上がる気配がない
その時信号は赤になった
ダンプが走ってきた
ダンプは女の子に気づいてないようだ
女の子は動かない
いや動けないのか?
「危ない!!」
俺はたまらず叫んだ
勝手に身体が動いた
気づいたら、俺は道路に飛び出していた
俺は女の子を突き飛ばした
女の子はダンプが届かないところまで飛んだ
よかった…
しかし……なんだ?
身体が動かない……
恐怖で?
身体が重い
ダンプはもう数メートルまで近づいていた
ヤバくねこれ…
俺…死んだかも
ブレーキの音がした
ようやく気づいたのか
でももう遅い
俺の身体は激しい音と共に吹っ飛んだ
ガラス片が散る
俺、死んだ?
最初のコメントを投稿しよう!