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「いきなり霊灯を生成できるとは思わん、それを違う形に変化させるだけでよいのじゃ」
渡された槍はほのかに暖かく重量を感じなかった
「身体を巡る霊力をイメージしろ、それを槍に流してこむのじゃ」
身体を巡る霊力って…
なんだよそれ
「ぜんぜんわからないんだけど…」
俺は槍をボーッと見つめて言った
「しょうがないのう…これを使うのじゃ」
そう言って白い腕輪を渡してくれた
「なんだこれ?センス感じられないな…」
その腕輪は何の修飾もしてなかった
「文句を言うな、これは霊力操作をサポートしてくれる道具じゃ。ほれ、つけてみるのじゃ」
言われた通りつけてみた
ブカブカだった腕輪は俺の腕にぴったりのサイズになった
しばらくすると身体中を何かが駆け巡ってきた
冷水のような感触だ
これならいけそうだな
俺はその冷水のようなものを槍に集中させた
槍の形がだんだん変わっていく
そして型くずれしているがいちおうハンマーのような形になった
「おぉぉ…ハンマーか、初めてにしては上出来じゃ」
シホは手をパチパチ叩いて言った
いや、誉められて嬉しいんだけどなシホ――本当は鎌にしたかったんだぜ……
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