通夜

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読経が終わった 「最期に白塚 夕斗様に別れの挨拶を…」 司会らしき人が言った 最初は親戚連中が俺の前に来て一言言っていく バイバイやさようなら こんなことあったね、あんなことあったね…みんなそんな感じだった そしてクラスメイトや友達…カブトの番だ カブトは俺の棺の前で泣き叫んだ 「なんで死んだんだよ!!俺はまだ遊びたんねーんだぞ!勝手に死ぬな!頼む…起きてくれよぉ…」 カブトは俺の棺の上に崩れ落ちた クラスメイトが肩を支えて彼を連れて行く もうだめだ… 胸が張り裂けそうだ 家族の番までもたない… 次は瑠美ちゃんだ 小さな声で「好きだよ」と言って走り去って行った その他にもいろいろあった 喋ったことのないやつ それなりに仲良かったやつ 中学生からの知り合い みんな泣いていた 俺のためにこんなに泣いてくれる人がいたんだ 俺の人生、捨てたもんじゃなかったな もっと生きていたかった
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