最悪な日

2/11
前へ
/374ページ
次へ
まだ眠い…… 眠いが妹の声が響く 「ユウ兄ぃ~朝だよ~」 俺はふと目を開ける ん?なんだ、まだ暗いじゃん 相変わらずあいつはおっちょこちょいだな。 無造作にやや長めの前髪かきあげながら時計に目をやる。 ……… 「うぉぉぉい!?もう8時じゃん!もっと早く起こしてくれよ」 俺は飛び起きて一瞬で制服に着替えた。 そして流れるように華麗な動きで階段を駆け下りた。 リビングへ飛び込むと妹は少し驚いた様子でこちらを見た。 「うわっ相変わらず着替え早いねぇ…朝ご飯食べないの」 この真ん中分けのショートヘアは俺の妹、 名前は小夜子、結構しっかり者だ。 「そんなことより俺、寝癖ヒドイだろ?先に洗面所行ってくる」 「ダメだよ、今ヨウ姉が使ってるから」 小夜子が食パンを頬張りながら言った。 素早く俺は洗面所まで向かった。 「姉貴!速くしてくれよ」 「ごっめーん、あたし今日は念入りにセットしたい気分なの」 姉貴の名前は陽子 俺と毎日のようにケンカする。 かなりイヤなヤツだ 「くそっ!もういいよ!行ってくる」 俺は吐き捨てるように言った。 「ユウ兄ご飯は?」 「お前もしつこいよ!遅刻するからいらない」 俺はつい怒鳴ってしまった。 自分でもなんでこんなにイライラするのかわからない。 小夜子は泣きそうになっていたが俺は気にせず家を飛び出した。 「…なんか今日は気分悪いな」
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1559人が本棚に入れています
本棚に追加