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そんな話をしてる内に昼休みが終わった。
次は体育だ。
俺は運動は苦手だが体育は好きだった。
種目はバレーだ。
「いったぞ夕斗!取れ!」
カブトが叫ぶ
相手チームからのスパイクを防ぐ為、俺は飛び込んだが……
「ガハッ!」
顔に当たった。
鼻にジャストミート。
「痛ってぇーッ!」
鼻を抑え、ゴロゴロ転がる俺。
しかしながら俺の弾いたボールはゆらゆら情けない軌道を描きながらも相手チームのコートへぽとりと落ちた。
結果オーライってやつだが今の俺にはそんなことどうでもよかった。
「お前……ダッセェなぁ。反射神経はいいクセ――」
「運動神経はないもんな」
カブトのセリフに、皆がうんうんと頷く。
そりゃあないぜ……
「おい、立てるよな?鼻血出てるから保健室行ってこいよ」
開始10分もたってないぞ。
あんまりだ。
俺は保健委員に連れられ顔を抑えて体育館を後にした。
みんな笑いながら俺のことを見ている。
最悪だ……
恥ずかしい。
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