443人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちっ、死が進行して何も出来ない状態か。くそっ、計算外だったぜ。こっそりと前橋康司をかっさらうから誰にも見つかるなよ!」
また俺の脳に謎の声が聞こえた。どこかで聞いたことのある、にもかかわらず思い出せない。恐怖の対象のような、果ては笑いものにしたような奴の声。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
いったいどうして俺はここに居るんだ?
俺は誰だ?
前橋康司って俺のことか?
『麻衣』って誰だ?
あの声は何なんだ?
疑問ばかりが浮かんできた。昔のことを思いだそうとしても無理だった。そうすると全身が引き裂かれるような痛みに襲われた。
「みぃつけた。前橋康司、ちょっと来て貰うぜ。お前にはこの世界はまだ早い。高校生がアダルトビデオのコーナーに入ってドキドキするようなのとは訳が違う。黙ってついてこい。」
最初のコメントを投稿しよう!