僕とハル

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『すごい。すごくイイよ。あたしなんか感動しちゃった。』 『ありがとう。一曲一曲にちゃーんと心を込めて作ってるからね。』 『ねぇ、あたしも歌いたい。武と一緒に歌いたい。いいでしょ?』 『うん、もちろん!一緒に歌おう!』 その日、僕等は何曲もの曲を歌った。 もう言い尽くせないほどのことをメロディーにのせて。 心は一つだった。 一度も一緒に歌ったことがないのに、あんなに感動できる演奏ができたのは初めてだった。 やっぱり運命だと感じた。 歌いながら彼女の顔を見た。すごく楽しそうな顔だった。 彼女の笑顔が僕の心を熱くさせ、その熱が歌として吐き出された。 ハルと一緒にいるとなんだか別の世界にいるような気がして… 僕は本当に幸せだった。 気がつくと僕らの前には十数人の人たちが僕らの歌を聞いてくれていた。 歌い終わると大きな拍手をもらった。 とても嬉しかった。 僕らは片手を高くあげてハイタッチした。
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